桜尾シングルモルト　桜尾ディスティラリー　(ウイスキー)

【瀬戸内と中国山地が育む、新たな物語】
SAKURAO DISTILLERY（桜尾蒸留所）は、世界遺産・宮島の対岸、広島県廿日市市桜尾に誕生した意欲的な蒸留所です。南に瀬戸内海、北には中国山地がそびえる独特の地理的環境を持つこの地で、新しいウイスキーとスピリッツづくりへの挑戦が始まりました。ウイスキーには土地の表情が色濃く映し出されるという哲学のもと、海と山という異なる自然環境を有する広島だからこそできる、個性豊かなウイスキーの創造に情熱を注いでいます。桜尾貯蔵庫には、海からの暖かい風と山からの冷たい風が届き、一年を通じて大きな気温差を生み出すという特徴があり、この気候条件がウイスキーの熟成を促進しています。また、海側に位置する立地から、瀬戸内の穏やかな潮の香りを熟成樽にほのかに纏うという、他にはない個性も生まれています。

【創業の地に宿る、シングルモルトの真髄】

「桜尾シングルモルト」は、SAKURAO DISTILLERY設立から数年の時を経て世に送り出された、待望のシングルモルトウイスキーです。創業の地・桜尾にある貯蔵庫で熟成されたこのウイスキーは、貯蔵庫からほど近くに佇む瀬戸内海からの潮の気配をほのかに纏っています。桜尾貯蔵庫で3年以上熟成された4種類の樽から厳選された原酒は、広島の風土が生み出した個性的な味わいを表現しています。43%というアルコール度数は、複雑な風味プロファイルを最大限に引き出すために選ばれており、伝統的なシングルモルトの枠組みを守りながらも、瀬戸内の穏やかな海と中国山地の厳しい環境が生み出す独自の特性を持つ、まさに広島ならではのシングルモルトウイスキーです。

【濃い琥珀色に宿る、瀬戸内の風味】

「桜尾シングルモルト」は、濃い琥珀色の深みのある外観が印象的です。グラスに注ぐとレーズンやオレンジ、桃の豊かな香りが広がり、口に含むとバニラのような甘みと、程よい渋みや酸味が感じられます。フィニッシュでは、心地よいスモーキーさと樽の香りが現れ、長く続く濃厚な甘い香りの余韻が特徴的です。桜尾貯蔵庫で3年以上熟成された4種類の樽から厳選された原酒は、それぞれが異なる個性を持ちながらも、瀬戸内の穏やかな風土を映し出す調和のとれた味わいを生み出しています。海と山の恵みを受けて育まれた桜尾シングルモルトは、日本のクラフトウイスキーの新たな可能性を切り拓く、注目すべき一本といえるでしょう。