畑について
畑は表土がスレートと粘土および砂岩、下層土はマール(泥灰岩)で、砂質ローム、または泥灰土の多いローム土壌です。畑の標高は195〜285m、すべて南向きです。
醸造・熟成について
気温がマイナス7度以下になり、凍った状態で収穫された葡萄はすぐにセラーに運び、そのままプレスします。このようにして高濃度の果汁のみを温度管理したステンレスタンクで発酵、熟成させます。約8週間発酵させた後、そのまま同じタンクで熟成させます。
アイスヴァインはギャンブルなんだ。
デクスハイマーでは毎年、1~1.5ha、アイスヴァイン用に葡萄を残します。ひとつひとつ毎年同じ畑仕事をして準備していますが、それでも最後は天候次第です。ドイツワインの法律では氷点下7度以下にならなければ、アイスヴァインとして葡萄を収穫できません。 畑の準備、病害対策、そして、実が付き始めると、葡萄にボトリティスが付かないように房の周りの余分な葉を落とし、風通しをよくします。また、空砲を発砲したり、葡萄樹にネットを張ったりと、獣鳥の被害対策もしなければなりません。収穫時期には天気予報を毎日チェックして、-7℃になりそうだったら畑に向かい、葡萄の実を触って凍っているか状態を確かめます。何日も何日もこうした作業を繰り返します。自分の狙った収穫のタイミングを逃してしまわないよう、この時期はほとんど睡眠をとらない日が何日もあります。ここまでしても葡萄が凍らなければアイスヴァインは造れません。アイスヴァインには、まさに生産者の苦労と献身が詰まっています。