ブドウについて
アリアニコは10月下旬、ピエディ・ロッソは10月中旬に収穫。
醸造・熟成について
厳選したブドウを除梗・破砕した後、25~26℃で果皮とともに20~25日間、ルモンタージュ(タンク内の果帽に、タンク下部から抜いたブドウ液をかけること)とデレスタージュ(タンクの底から抜いてしばらく置いた果汁を、果帽を崩すように勢いよくかけること)を繰り返しながらマセラシオン、アルコール発酵。その後、時間をかけてマロラクティック発酵を行う。50%はアリエ産のバリック(新樽比率:1/3)、残りの50%は10~35HLのスラヴォニア産オークの樽で10~12ヶ月熟成。その後、瓶内熟成。
特殊な地形が生み出す奇跡的なミクロクリマ
ファレルノの土地は西側が海に面しており、周りを3つの山に囲まれています。北西にモンティ・アウルンチ、北東に位置するロッカモンフィーナ、そして南東に位置するモンテ・デル・マッシコです。モンティ・アウルンチとロッカモンフィーナの間、北の方角だけ山並みが途切れており、その隙間は北方のアペニン山脈から吹く涼しい風が通る風のゲートとなっています。
そして、風のゲートから吹き込む涼しい風と海から吹き込む暖かい風がぶつかり上昇気流ができるためファレルノの上空には雲ができにくくなり、ファレルノは豊富な日照量に恵まれ、雨に悩まされることも少ない土地となっています。乾いた土地ではブドウの木は水分を求めて地下深くまで根を伸ばし、地表には少ないリンやカリウムなどのミネラルを吸収することができます。この土地のミネラルは、北東のロッカモンフィーナ山が大昔の火山活動により生み出した火山性石灰質土壌からもたらされます。