鹿児島県志布志市の酒蔵
酒蔵は鹿児島県志布志市有明町にあります。町の真ん中を流れる菱田川は県内で二番目に大きい川です。しかし両岸の蓬原地区と野井倉地区はもともと水資源に乏しく畑ばかりで水田はほとんどなかったといわれております。そこで明治の頃から菱田川の水を上流で取水してこの台地に導き入れ広大な水田をつくろうという事業(開田事業といいます)が馬場藤吉、野井倉甚兵衛両氏の主導で始まり、戦争や資金不足などきまざまな困難を乗り越えて昭和24年やっと完成を見ました。
水を確保するとこから始まる
この開田事業のおかげで火山灰質の台地が豊かな田畑になり黄金の穂並みが一帯に広がることとなりました。ちょうど開田事業が始まった頃、自分たちの手で自分たちが飲む焼酎をつくろうという機運があちこちで盛り上がりました。
シラス層からのさつまいも
丸西酒造が作られたのもその頃です。開田事業に携わった多くの方々が焼酎づくりにも参加されたと聞いております。この土地にはシラス層で濾過された甘く柔らかい菱田川の伏流水が豊富にあります。さらに開田事業のおかげで、良質のさつまいもが手に入るようになりました。