日本酒の原料米 酒造好適米とは 山田錦や五百万石だけじゃない

米どころの日本でうまれた日本酒。

やはり米が良いから酒がうまいのか??

 

日本酒の原料米は「山田錦」と言われてきましたが、今は違います。産地によってたくさんの銘柄米が酒蔵によって使われるようになりました。

ではどんなお米が日本酒造りには使われているのでしょうか。

原料米の種類

日本酒造りに使われるお米は「水稲粳玄米(すいとううるちげんまい」「醸造用玄米」です。

 

  • 「水稲粳玄米(すいとううるちげんまい」は、私たちが一般的に食べるお米、一般米(食用米)と呼ばれています。
  • 「醸造用玄米」は日本酒用として特別な検査基準をクリアしたお米で(酒造好適米)と呼ばれています。

 

米の構造

心白とは、お米の中心部分にある白色の不透明な部分。白く見える部分は空洞があり組織が柔らかいため、麹菌の菌糸が入り込みやすい。また酒母やもろみ造りで米が糖化しやすいので、日本酒造りのお米には心白が必要とされています。麹菌の工程や酒母については、こちらの記事をご覧ください。

 

「醸造用玄米」は食用米に比べて少し粒が大きく心白があるなどの特徴はありますが、食用としても食べることは出来るお米です。私たちが普段食べるお米よりタンパク質が少なく粘りが少ないのが特徴です。少しパサッとした感じでしょうか。

 

米の成分

米の5成分とは

  1. 炭水化物:成分中7075%がデンプン。麹菌の酵素によりブドウ糖に糖化されます。
  2. タンパク質:78%含まれ、麹菌の作用によりアミノ酸に変換されます。
  3. 脂質:2%ほど含まれ、日本酒の香りに影響を及ぼします。
  4. 灰分(ミネラル分):1%ほどで、微生物の成育に必要なカリウム、リン、マグネシウム、カルシウムの4成分
  5. ビタミン:少々。胚芽部分に多く含まれ、水溶性のビタミンが主。

 

酒造好適米とは

日本酒を造るのに適しているお米の品種を酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)といいます。

酒造好適米は、粒が大きく心白(しんぱく)といわれる白濁した中心部分があり、タンパク質と脂質が少なく、お水を吸収しやすいものが良いとされています。

 

 そして酒造好適米は栽培がとても難しく、高度な栽培技術が必要で収量も限られているので、食用米と比べるととても高値なのです。食用米の倍ほど。日本の食用米は世界の相場からみると10倍ほどの高値なので、その倍ということは世界で最も高価なお米といえるのではないでしょうか。

食用米と酒造好適米の生産量比較正

 

酒造好適米の種類一覧

酒造好適米の生産量 TOP10正

酒造好適米には特別な検査基準があり、日本酒造りに適したお米です。

それ以外のお米、私たちが食べている一般米(食用米)で日本酒を造るのに使用されるお米を『酒米といい、お酒づくりには2種類のお米のグループがあることをご理解ください。

 

これまでは、酒造好適米といえば山田錦が超有名でした。みなさんもご存知の山口県の獺祭を造る旭酒造株式会社が、地元をはじめ全国で山田錦の生産を率先されています。

 

一方で地方の酒蔵は、地元米の酒造好適米や酒米を積極的に使う傾向が増えつつあります。理由としては、地域の蔵や人による地元の米、地元の水による風土を大切にするようになっています。いわゆるワインで言うテロワールに近い考え方ですね。

 

年々、商品開発が進み酒造好適米や酒米が各都道府県で生まれてくるのは非常に楽しいですよね。こちらに都道府県の主な酒造好適米を一覧にしてみました。

 

北海道  

吟風、彗星、きたしずく

青森     

華吹雪、華想い、豊盃、吟烏帽子、華さやか、古城錦      

岩手     

吟ぎんが、ぎんおとめ、結の香 

宮城     

蔵の華、美山錦、山田錦、ひより        

秋田     

秋田酒こまち、美山錦、美郷錦、吟の精、秋の精、改良信交、百田、星あかり、一穂積、華吹雪        

山形     

出羽燦々、美山錦、出羽の里、雪女神、酒未来、山酒4号、羽州誉、改良信交、龍の落とし子、亀粋、豊国、京の華     

福島     

夢の香、五百万石、美山錦、華吹雪、福島酒50号、山田錦、

京の華1号        

茨城     

ひたち錦、五百万石、山田錦、美山錦、渡船、若水         

栃木     

山田錦、五百万石、夢ささら、ひとごこち、とちぎ酒14、美山錦       

群馬     

舞風、改良信交、山酒4号、五百万石、山田錦、若水    

埼玉     

さけ武蔵、五百万石、山田錦

千葉     

五百万石、総の舞、山田錦、雄町     

東京     

その他

神奈川  

山田錦、若水、楽風舞       

新潟     

五百万石、越淡麗、山田錦、たかね錦、一本〆、菊水、越神楽、

八反錦2号、北陸12号

富山     

五百万石、山田錦、雄山錦、富の香、美山錦    

石川     

五百万石、石川門、山田錦、石川酒68号、北陸12号

福井     

五百万石、山田錦、越の雫、さかほまれ、おくほまれ、九頭竜、

神力、越南296号、越南297号 

山梨     

ひとごこち、夢山水、玉栄、山田錦、吟のさと      

長野     

美山錦、ひとごこち、金紋錦、山恵錦、しらかば錦、たかね錦、

山田錦  

岐阜     

ひだほまれ、五百万石、揖斐の誉       

静岡     

山田錦、誉富士、五百万石 

愛知     

夢吟香、若水、夢山水、山田錦        

三重     

山田錦、神の穂、五百万石、伊勢錦、弓形穂

滋賀     

山田錦、玉栄、吟吹雪、滋賀渡船6号

京都     

五百万石、祝、山田錦       

大阪     

山田錦、雄町、五百万石    

兵庫     

山田錦、五百万石、愛山、白鶴錦、兵庫夢錦、フクノハナ、兵庫北錦、山田穂兵庫恋錦、渡船2号、兵庫錦、但馬強力、いにしえの舞、神力、辨慶、新山田穂1号、白菊、Hyogo Sake 85、杜氏の夢、野条穂、伊勢錦、たかね錦

奈良     

山田錦、露葉風   

和歌山  

山田錦、五百万石、玉栄    

鳥取     

山田錦、強力、五百万石、玉栄、鳥系酒105号         

島根     

五百万石、山田錦、佐香錦、改良雄町、神の舞、改良八反流、縁の舞

岡山     

山田錦、雄町、吟のさと      

広島     

八反錦1号、山田錦、八反、千本錦、雄町、こいおまち    

山口     

山田錦、西都の雫、白鶴錦、五百万石

徳島  

山田錦、吟のさと

香川     

山田錦、雄町      

愛媛     

しずく媛、山田錦

高知     

吟の夢、山田錦、土佐麗、風鳴子     

福岡     

山田錦、吟のさと、壽限無、雄町       

佐賀     

山田錦、さがの華、西海134号      

長崎     

山田錦  

熊本     

山田錦、華錦、神力、吟のさと          

大分     

山田錦、五百万石、若水、吟のさと、雄町        

宮崎     

はなかぐら、山田錦、ちほのまい

 

まとめ

醸造用の玄米の特徴は、食用米に比べ大きく心白が大きいということでした。心白は、お米の中心部分にある白色の不透明な部分です。白く見える部分は空洞です。その空洞に麹菌の菌糸が入り込みやすい。また米が糖化しやすいので、日本酒造りには心白が必要とされているんですね。

 

米の5成分は

  1. 炭水化物:成分中7075
  2. タンパク質:78
  3. 脂質:2
  4. 灰分(ミネラル分):1%
  5. ビタミン:少々

 

お米の生産量のうち、酒造好適米は全体の1%。酒米は4%です。残りの95%は食用米になります。

 

 

 

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