お酒の種類や名前は、本当に数え切れないほどありますね。特にお酒を飲み始めた初心者の方や、お酒に興味をもった方にとって、種類を覚えるのは並大抵のことではありません。
今回の記事では、初心者の方やビギナーの方にとって、お酒全体を把握するための基本を説明します。具体的にいいますとお酒の製造から種類を理解してもらえるように解説してます。
また、今後お酒の話題で最低限、知っておいたほうがいい銘柄なども記載していますのでご安心ください。さらに詳しいことを知りたければ、詳細ページもご用意しています。
世界には3種類のお酒がある
お酒は世界中にある歴史の長い飲み物です。その種類は大きく3つの製造法によって理解することが近道になります。
- 醸造酒
- 蒸留酒
- 混成酒
この3つの種類のお酒を覚えると、お酒全体の構図が理解しやすくなります。次から製造方法によって何が違うのか?を説明していきます。ちなみに日本の酒税法では4つの種類に区分されています。
醸造酒の定義
醸造酒とは穀物(米、麦など)、ぶどうなどを麹や微生物を活用してアルコール発酵させたものをいいます。「醸造」という言葉は、お酒、味噌、醤油でも聞いたことがありますよね。「醸造」の意味は、原料を発酵させて酒類や食品を製造することです。
アルコールの発酵の原理は、糖分に自然界にある微生物の酵母が働き、アルコールと炭酸ガスが生成される仕組みのことです。醸造酒の中での製法は種類によって違いますが、糖分からアルコール発酵をさせる方法は同じ仕組みです。
それ以外の蒸留酒や混成酒は、ひと手間醸造酒に手を加えなければ造ることができません。つまり、最初にできたお酒は醸造酒になります。お酒の中では一番歴史があります。
蒸留酒の定義
蒸留酒とは、醸造酒における原料を発酵させたものを蒸留して造りだしたものを蒸留酒といいます。製造過程では、下記の画像の茶色の蒸留器の中に醸造酒を入れ加熱します。
水分よりも先に沸点の低い78.3℃でアルコールが先に気化する仕組みを利用します。その気化した蒸気が上につながる筒の中を通り、右側の冷却器で冷やされ液体になったのが蒸留酒です。つまり沸騰する温度が速いアルコールだけを蒸発させて抽出するのです。
なぜ、蒸留酒ができたのでしょうか?実は、蒸留酒は、他のお酒と比べて格段にアルコール度数が高いのです。そして蒸留したものは保存もききます。海外の寒い国ヨーロッパやロシアでは、アルコール度数の高いお酒は体を温めてくれます。その需要があったと想像できます。
混成酒の定義
混成酒とは、製造方法として、醸造酒や蒸留酒を原料として果実や香草、スパイスなどを混ぜたり、浸出させたりして造りだしたものが混成酒(リキュール)といいます。
もとになるお酒と混ぜるものも千差万別となると世界中には、多種多様の混成酒が造られています。カクテルはこの混成酒を基本に炭酸やオレンジジュースの飲料などを加えたお酒になります。
醸造酒の種類
世界のあらゆるお酒の中で、最も古いとされるものが醸造酒の中でのワイン(果実酒)になります。醸造酒には、このワインを含め、ビール、日本酒が位置づけされています。醸造酒が理解できると、他の種類のお酒についてもより理解できるようになります。なぜならお酒ができる基本を知ることができるからです。
ワインとは?
最初にワインについて説明します。歴史があって、作り方がシンプルなのでアルコール発酵の仕組みを理解するには、もってこいのお酒です。
ワインの歴史
ワインの発祥には、諸説ありますが、もっとも古い諸説は紀元前6000年のジョージアです。続いて紀元前4000年頃のメソポタミア文明の文献「ギルガメッシュ叙事詩」にワインを飲んでいたという話が記載されています。また紀元前3000年頃のエジプト王朝時代には、壁画にワインが日常飲まれていたとする器具などが書かれていたりします。詳しいワインの歴史についてはこちらをご覧ください。
西暦に入りローマ帝国が発展するのと同時に、ワインはフランスなどのヨーロッパに広がるようになります。その後、1600年頃には、アメリカにワインが伝わり、1600年代には南アフリカ、1700年代にはオーストラリア、ニュージーランドへと伝わったのです。
ワインの作り方(製法)
ワインの製法を知ると、お酒の楽しさが膨らみます。なぜなら、お酒ができるメカニズムを知ることになるからです。つまりアルコール発酵の基本が理解できます。
ワインの作り方は、微生物である酵母が糖分を分解して、アルコールと炭酸ガスを発生させる原理を利用します。具体的にいうと、ブドウは甘いですよね。甘いということは糖分です。その糖分に対して自然界の酵母がブドウの皮について発酵したのが始まりです。
つまり、ワインができる法則は、
ワイン=ブドウの糖分+酵母=アルコール+炭酸ガス
となります。
簡単に説明すると
- ブドウを搾ってタンクにぶどうジュースを入れる
- 酵母を付着させる。
- 発酵が始まる
- ブドウジュースがワインになる
- 瓶詰めする
このように、ワインの造りはシンプルです。具体的な白ワインの作り方、赤ワインの作り方、ロゼワインの作り方、スパークリングワインの作り方と種類によって違います。また同じ種類のワインでも生産者によって色々なんです。
ワインの特徴
ワインは、味の違いがブドウ本来の味に大きく関わるお酒です。作り方がシンプルなために、原料のもつ味わいがアルコール発酵に至るまで関係します。白ワインは、酸味が爽やかで、赤ワインは渋くなるのは、ブドウの味がそのまま引き継がれてる証拠です。
気をつけていただきたいのは、日本では、ブドウといえば甘く完熟しているイメージですが、ワインに使用するブドウは食用のワインのように甘くありません。成分として糖分は含まれていますが、口に入れると酸っぱかったり、渋かったりします。
ワインの種類
果実酒についての種類は多様です。一度に全てを詰め込むことは難しいので、まずは初心者に覚えてもらいたいポイントだけをお伝えさせてもらいます。ここでは色合いによる分類と、製法による分類を紹介します。まずは、わかりやすく色合いから説明します。
- 色合いによる分類
- 赤ワイン…原料は黒ブドウ
- 白ワイン…原料は主に緑色の白ブドウや薄いピンク色のブドウ
- ロゼワイン…原料は黒ブドウと白ブドウ
- 製法によるワインの分類
種類 |
特徴 |
商品 |
スティルワイン |
赤ワイン、白ワイン、ロゼワインのように通常の製法で造らえたワイン。発泡性はありません。 |
|
スパークリングワイン(発泡性ワイン) |
アルコール発酵の途中で発生する二酸化炭素(炭酸)をワインに溶け込ませた発泡性があるワイン。 |
|
フォーティファイド・ワイン |
シェリー(スペイン)、ポートワイン・マディラワイン(ポルトガル)が有名。ワインの醸造中にアルコール度の高いブランデーやアルコールを添加したワイン。 |
|
フレーヴァード・ワイン |
サングリア(スペイン)、ヴェルモットワイン(イタリア、フランス)が有名。ワインに薬草、果実、甘味料などを加えたワイン。 |
製法によるワインの種類を詳しく知りたい方は、こちらのページを御覧ください。
ワインの種類を覚えるのは、大変です。初心者は、甘口の白ワインから飲むことをおすすめします。ドイツワインが比較的甘口が多いので、ドイツの白ワインから試してみるといいですね。
ワインの名前や有名な銘柄
おさえておきたいワインの銘柄を紹介します。
- ボルドーワイン:フランスのボルドー地方のワインのこと
- 5大シャトー:フランス、ボルドーの有名メーカー。シャトー・ラトゥール、シャトー・ラフィット・ロスチャイルド、シャトー・ムートン・ロスチャイルド、シャトー・マルゴー、シャトー・オー・ブリオンのこと
- シャンパーニュ:フランスのシャンパーニュ地方のスパークリングワインのこと
- シャブリ:フランスのブルゴーニュ地方のシャブリ地区でブドウのシャルドネ種から造られたい白ワインのこと
- ボジョレー・ヌーヴォ:フランス、ボジョレー地区でガメ種から造るワイン。毎年新酒を11月の第3木曜日に解禁する
- ロマネ・コンティ:フランス、ブルゴーニュ地方の高級赤ワインのこと
- ル・パン:フランス、ボルドー地方の高級赤ワインのこと
- オーパス・ワン:アメリカ、ナパ地方の高級赤ワインのこと
ビールとは?
ビールの歴史も古く、世界各地で造られています。日本でも消費量は多く、若い方から年配の方まで幅広い層で飲み方を楽しめるアルコールになります。そこで馴染みのあるビールを少しでも学んでもらえるよう説明します。
ビールの歴史
ワインの次に古いとされるのは、ビールです。こちらも同じくメソポタミアで、紀元前3,000年頃にはつくられていたという記録が残っています。書物には乾燥した粉末の麦を、パンの上にのせて焼き、そのパンを刻んで水に漬け込んだ製法だったようです。
また、ワインと同様、同じ頃にエジプトでもビールがよく飲まれていたようです。紀元前1700年代には、有名な「ハムラビ法典」にビールの法律が記載されています。
中世に入ると、ヨーロッパでホップを原料にしたビールの味がいいと評判になります。特にドイツでは大麦、ホップ、水の3つ以外の原料を使用してはならないとビールの定義まで制定されます。ドイツ人がいかにビールを愛していたのかが理解できる逸話です。
詳しいビールの歴史はこちらをご覧ください。
ビールの作り方(製法)
ビールの作り方も各国いろいろな製法で造られています。ここでは、簡単に理解できる内容で伝えていきます。ビールの原料は、大麦からつくられる麦芽、ホップ、水などがあります。
簡単に説明すると
- 大麦を発芽させ麦芽をつくる
- 麦芽を砕いて水と混ぜて糖化させる
- 2週間ほど発酵させる
- 発酵したビールを濾過する
- 瓶詰めする
ビールとワインの造り方の違いは、麦芽はでんぷん質なので、酵素によってでんぷんを糖分に変える作業がひとつ増えることになります。
ビールの特徴
日本のビールといえば、キリン、アサヒ、サントリー、サッポロと4大メーカーが有名です。日本の市場でいえば、寡占状態といえるでしょう。一方で、最近クラフトビールといった、いわゆる地ビールといわれるメーカーも増えてきました。
これは、1994年に法改正があり、製造量を大きく引き下げることにより、小規模の事業者も参入できるようになったのです。この制度を導入後、全国各地の地方から、あるいは都心のど真ん中で造りにこだわったクラフトビールメーカーが出現します。
ビールの種類
世界のビールの種類と日本のビールの種類の分け方が少し違いますので、こちらでは、まず世界のビールを発酵法の違いによる種類で説明します。最近の日本のクラフトビールで、よく目にするタイプもあります。
種類 | 発酵法 | 名称 |
エールビール | 上面発酵酵母使用・常温発酵 | ペールエール |
ヴァイツェン | ||
ケルシュ | ||
アルト | ||
スタウト | ||
ラガービール | 下面発酵酵母使用・低温発酵 | ピルスナー |
アメリカビール | ||
ヘレス | ||
メルツェン | ||
デュンケル | ||
ボック |
詳しいビールの種類の違いを知りたい方はこちらのページもご覧ください。
ビールの名前や有名な銘柄
おさえておきたいビールの銘柄を紹介します。世界のビール業界は、日本を含め買収や合併を繰り返し、市場獲得が白熱しています。日本で人気の売れている銘柄を説明します。
・アサヒビール(日本)https://www.asahibeer.co.jp/
・キリンビール(日本)https://www.kirin.co.jp/
・サントリービール(日本)https://www.suntory.co.jp/
・サッポロビール(日本)https://www.sapporobeer.jp/
・バドワイザー(アメリカ)https://www.budweiser.jp/
・ヒューガルデン(ベルギー)https://hoegaarden.jp/
・コロナ(メキシコ)https://corona-extra.jp/
日本酒とは?
日本酒について説明します。日本酒はワインやビールよりも歴史は新しいお酒になります。とはいっても日本古来のお酒ですし、製法なども奥が深く、温度帯を変えたいろいろな飲み方ができるのが特長です。この機会に是非興味をもってもらいたいお酒です。
日本酒の歴史
諸説ありますが、発祥は弥生時代が有力だといわれています。
古事記と前後して、奈良時代(700年代)に編さんされたといわれる『播磨風土記』に「神に供えた糧が枯れて、かびが生じたので、すなわち酒を醸さしむ」とありまして、米を原料とした酒について最も明らかな記述とされています。
遅くとも奈良時代には、日本酒が飲まれていたことが伺えます。平安時代には、僧侶たちも酒を造っていたようです。奈良県の正暦寺には日本酒発祥の地の碑が建っています。
室町時代になり、庶民が飲めるお酒となります。江戸時代にかけて全国に酒造りが広がりました。
詳しく知りたい方は、日本酒の歴史も合わせてご覧ください。
日本酒の作り方(製法)
日本酒の作り方は、ワインやビールよりも少し複雑です。発酵の工程で2つの工程が並行に進んでいるからです。ここでは、簡単に理解できる内容で伝えていきます。原料としては、米と、水が原料です。
簡単に説明すると
- 蒸した米に種麹を振りかけ麹をつくる
- タンクに麹と別で蒸した米と水を入れる
- 上記の作業を3回に分けて仕込む
- 20日ほどかけて、アルコール発酵させる
- 濾過、瓶詰めする
ビールと日本酒の造り方の違いは、発酵作業がタンク内で同時に2つ進んでいることです。ひとつは、麹が米を糖化させる工程です。もうひとつは、その糖化した米に酵母が働きアルコールを発酵させる工程です。この発酵方法が日本酒独特の造り方になります。
さらに、詳しい製造工程を学びたい方は、日本酒の作り方を解説も合わせてご覧ください。
日本酒の特徴
日本酒の特徴は、やはり温度を変えて飲むことです。冷酒、常温、燗酒と温度帯によって、香りや味わいが変わるところに日本酒の楽しみがあります。世界のお酒には、ない飲み方だといえます。
また、日本酒は醸造酒の中では、アルコール度数が高いのが特徴です。ワインは12度程度、ビールは5度前後。日本酒は15度以上あります。
日本酒の種類
日本酒の種類も多く、色々と製法に規約があります。なので、ここでは、日本酒を3種類にわけて説明します。
分類 | 説明 |
吟醸酒 | フルーティな香りが特徴で、冷やして飲むタイプ |
純米酒 | 米の香りや旨味が特徴で、常温や熱燗でも飲めるタイプ |
本醸造酒 | すっきりとした飲みやすさが特徴で、万能タイプ |
日本酒は、ワインやビールのように見た目の違いがあまりありません。違いを認識するには商品のラベルを見て判断します。味の傾向は、この3つの製法で判断できるので自分にあったお酒をまずは試してみましょう。初心者の方には、吟醸酒系を冷やして飲むことをおすすめします。
さらに、詳しい種類を学びたい場合は、日本酒の種類をわかりやすく解説も合わせてご覧ください。
日本酒の名前や有名な銘柄
初心者がおさえておきたい日本酒の銘柄を紹介します。
・獺祭(山口県)旭酒造株式会社 https://www.asahishuzo.ne.jp/
・十四代(山形県)高木酒造株式会社 https://yamagata-sake.or.jp/publics/index/55/
・新政(秋田県)新政酒造株式会社 http://www.aramasa.jp/
・久保田(新潟県)朝日酒造株式会社 https://www.asahi-shuzo.co.jp/kubota/
・黒龍(福井県)黒龍酒造株式会社 https://www.kokuryu.co.jp/
・而今(三重県)木屋正酒造合資会社 https://kiyashow.com/jikon.html
・風の森(奈良県)油長酒造株式会社 https://www.yucho-sake.jp/company/
・鍋島(佐賀県)富久千代酒造有限会社 https://nabeshima.biz/
蒸留酒の種類
蒸留酒は世界各地で生産されています。気温の高い国、低い国にも対応できる製法なので、バラエティ豊かな蒸留酒が存在します。蒸留酒はスピリッツとも呼ばれていますが、日本の蒸留酒は、焼酎、ウイスキー、ブランデー、スピリッツと分類され、スピリッツの中にジン、ウオッカ、ラム、テキーラなどが含まれています。
ウイスキーとは?
ウイスキーは、蒸留酒の中で一番歴史があります。海外ではウイスキーの飲み方は、ストレート、ロックが人気です。種類も多く、しかも味わいの特徴も多種多様で醍醐味を味わえます。日本ではハイボール人気で、ウイスキーは空前のブームとなっています。
ウイスキーの歴史
ウイスキーの発祥は、15世紀ごとのアイルランドとスコットランドだと言われています。最初はスピリッツと同じ無色透明でしたが、18世紀の密造酒時代に政府の人間の目を誤魔化すためにシェリー樽などで貯蔵したことが、現代のウイスキーの香りや味わいのもとになっています。
また、18世紀後半、アメリカの独立戦争時代に穀物の麦からではなく、トウモロコシを原料とするバーボンウイスキーが製造されることになります。そして、国境をまたいでカナダに行き、そこからカナディアン・ウイスキーが始まったと言われています。
日本は、NHKの朝ドラ『マッサン』の主人公であった竹鶴政孝がサントリーの鳥井信治郎のもとスコットランドに留学します。帰国後、サントリーは1929年国産のウイスキーをデビューさせジャパニーズ・ウイスキーの誕生となります。ウイスキーの歴史を詳しく知りたい方はこちらも御覧ください。
ウイスキーの作り方(製法)
ウイスキーの作り方は、発酵させて蒸留する工程が加わります。また、熟成させるのもウイスキーの特徴です。ここでは、簡単に理解できる内容で伝えます。原料としては、大麦と、水が原料です。
簡単に説明すると
- 大麦を発芽させ麦芽をつくる
- 麦芽と水を入れ酵素によって糖化させる
- 酵母を加えアルコール発酵させる
- 発酵したもろみを蒸留させる
- 樽貯蔵で熟成させ、瓶詰めする
ビールの工程に似ていますが、蒸留作業が加わります。この蒸留によってアルコールが40度以上の高いお酒になります。
ウイスキーの特徴
ウイスキーの特徴は、なんといっても樽熟成です。5年、10年、20年など貯蔵することによってウイスキーの色合いが琥珀色になり、深い味わいになります。
樽自体の樽材には、いくつかの種類があり味わいに変化を与えています。ホワイトオーク、ミズナラといった材質を使います。また、シェリーをつけた樽なども活用し、独特の風味を醸し出す技術が素晴らしいです。
ウイスキーの種類
世界で造られていますが、主に5大ウイスキーと呼ばれる産地による分類ができます。
- 日本…ジャパニーズ・ウイスキー
- スコットランド…スコッチ・ウイスキー
- アイルランド…アイッリッシュ・ウイスキー
- アメリカ…アメリカン・ウイスキー
- カナダ…カナディアン・ウイスキー
ウイスキーの名前や有名な銘柄
おさえておきたいウイスキーの銘柄を紹介します。
銘柄 | 国 | 商品 |
山崎 | 日本 | |
竹鶴 | 日本 | |
ザ・マッカラン | スコットランド | |
タラモアデュー | アイルランド | |
フォアローゼス | アメリカ | |
カナディアンクラブ | カナダ |
ブランデーとは?
ブランデーはワインの醸造工程から蒸留をして生成されたお酒です。ワインの名産地であるフランスに素晴らしいブランデーが多く生産されているのも頷けます。
ブランデーの歴史
諸説ありますが、13世紀に、スペイン人の錬金術師が、ワインを蒸留し薬として重宝したと文献に記載されています。
その後大きく産業に発展したのは17世紀です。フランスのコニャック地方でワインを輸送中、寒波に襲われて品質が劣化したしそうです。味が悪くなったワインを蒸留して輸送したのですが、意外と美味しいと評判になり普及します。
それが焼いたワイン(ブランデーワイン)がブランデーとなった理由です。以降コニャック地方がブランデーの有名な銘醸地となります。
ブランデーの作り方(製法)
ブランデーの作り方は、ワイン発酵させて蒸留する工程になります。また、ウイスキー同様熟成させるのも特徴です。ここでは、簡単に理解できる内容で伝えます。原料としては、白ブドウです。
簡単に説明すると
- 白ぶどうを収穫し絞って果汁をつくる
- 果汁を発酵させる
- 白ワインを蒸留させる
- 熟成させる
- ブレンド調合して、瓶詰めする
原料は違いますが、ウイスキーの工程とほぼ同じになります。この蒸留によってアルコールが40度以上の高いお酒になります。
ブランデーの特徴
ウイスキーとブランデーは、よく似た製法ですが、原料が違います。麦を原料とするウイスキーに比べ、ブドウを原料とするブランデーは口当たりが甘く奥深い味わいが特徴です。
食前や食中のお酒というよりも、食後のお酒です。ブランデーの飲み方もたくさんあります。またデザートにもあいます。ブランデーグラス片手に、チョコレートなど甘いものと一緒に飲むと、より風味を味わえるお酒なんですね。
ブランデーの種類
ブランデーはフランスのコニャック、アルマニャック、カルヴァドスの3大産地で分類されます。
種類 | 産地 | 原料 |
コニャック | フランス南西部のコニャック地域 | ブドウ |
アルマニャック | フランスのボルドー南部のアルマニャック地域 | ブドウ |
カルヴァドス | フランスの北部ノルマンディー地方とブルターニュ地方 | りんご |
3大産地以外にもフランスやイタリア、スペイン、ペルーなどでブランデーが作られています。
ブランデーの名前や有名な銘柄
おさえておきたいブランデーの銘柄を紹介します。
銘柄 | 地方 | 商品 |
ヘネシー https://www.mhdkk.com/brands/hennessy/ | コニャック | |
マーテル http://www.pernod-ricard-japan.com/ | コニャック | |
ブラー https://www.suntory.co.jp/brandy/lineup/calvados/01.html | カルヴァドス |
ジンとは?
ジンとは、原料として大麦、ライ麦、ジャガイモなどを蒸留したお酒です。蒸留酒の中でもジンはカクテルによく使われるお酒になります。
ジンの歴史
11世紀頃、イタリアで発祥したとされるお酒です。修道士がジュニパーベリーを主体としてジンを作った記録が残されています。
産業革命の18世紀には、イギリスのロンドンで低所得者を中心としたジンに対する社会的評判が低く見られるようになる。20世紀に入り、世界的にカクテルベースの飲まれ方を上流階級にも広がるようになる。
特に、名門貴族たちは、アルコール度数の高いカクテルとしてエクストラ・ドライ・マティーニを愛飲するようになる。
ジンの作り方(製法)
ジンにも製法はいろいろと存在しますが、一般に普及するドライ・ジンの製法を説明します。原料としては、無色の淡麗でアルコール度の高いスピリッツ(蒸留酒)、ジュニパーベリーなどです。
簡単に説明すると
- アルコール度の高いスピリッツを用意する
- ジュニパーベリー、ボタニカルなどを加える
- 蒸留させる
- 瓶詰めする
ジュニパーベリーやボタニカルなど香味づけの原料は各社違いますが、この香りがジンの生命線といえます。
ジンの特徴
特徴は、やはり、香味づけの原料の多彩さである。最近では、日本でもクラフトジンといってサントリーから生産されたROKUは多彩の原料を使用している。
ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、アンジェリカシード、カルダモンシード、シナモン、ビターオレンジピール、レモンピールの8種のトラディショナルなボタニカルを素材としたベースと旬に収穫した桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒の実、柚子の皮といった日本の自然が育んだ素材6種をタイプ別にグレーンスピリッツに浸漬し個性派のジンを生み出す。
ジンの種類
ジンはヨーロッパから広まったお酒です。おもに3つの国から特色のあるジンが生まれました。
種類 | 国 | 特色 |
ドライ・ジン | イギリス | イギリスのロンドンが生産地でメッカ。連続蒸留したスピリッツにジュニパーベリーなど副原料を加え単式蒸留する |
ジュネヴァ | オランダ | 昔の製造を受け継ぎ、原料を糖化、醸造したところに副原料を加えて単式蒸留させる |
シュタインヘーガ | ドイツ | ジュニパーベリーを加えて蒸留させるが、控えめな味わいが人気 |
ジンの名前や有名な銘柄
おさえておきたいジンの銘柄を紹介します。
銘柄 | 国 | 商品 |
ビーフィーターhttp://beefeater.jp/gin/#history | イギリス | |
ボルスジュネヴァhttps://www.asahibeer.co.jp/enjoy/liquorworld/brand/bols/genever | オランダ | |
シュタインヘーガー | ドイツ | |
ROKUhttps://www.suntory.co.jp/wnb/rokugin/#movie01 | 日本 |
ウォッカとは?
ウォッカとは、穀物を原料にした蒸留酒になります。生産は旧ソ連圏のロシア、ウクライナ、エストニアを中心に、ノルウェーやスウェーデン、ポーランドのヨーロッパ圏などで製造される
ウォッカの歴史
起源は諸説あるが、ロシアが12世紀頃、作るようになったといわれている。18世紀に白樺の活性炭でウォッカを濾過する製法が発明されると、クセのない透明感があってアルコール度数の高いお酒として人気を集めるようになる。
なかには、香草や果実によって香味をつけるウォッカも国によっては生産されるようになるが、世界的にはロシアのような味わいが多くを占める。20世紀に入り、ロシア革命によってウォッカは、アメリカにも渡り、ウォッカの消費が非常に高いことで有名である。
ウォッカの作り方(製法)
ウォッカの作り方は、非常にシンプルです。ここでは簡単に説明をします。原料は小麦、またはライムで蒸留の回数や濾過の回数は各社さまざまです。
簡単に説明すると
- 小麦とイースト菌を加え連続蒸留器にかける
- 96度ほどのエチルアルコールを加水し、アルコール40度ほどに調整する
- 若干の甘みを加えるため糖分として蜂蜜など糖分を加える
- 白樺の活性炭で濾過する
- 瓶詰めする
フレーバーウォッカの場合は、香草などで香り付けしますが、大きな流れは同じです。
ウォッカの特徴
ロシア産、アメリカ産もクセのないアルコール度数の高さが人気です。味わいは、ほんのり甘みがあるので非常に飲みやすくカクテルとしても人気があります。アルコールの風味はおだやかで、ほぼ無味無色のお酒です。
一方で、ポーランド産には、風味がついたウォッカも多い。また、ウォッカは原料が穀物系のライ麦やグレーン(色々な穀物を原料とする)、穀物以外では、じゃがいも、さとうきび、ぶどうといった種類が多いのも特徴になります。
ウォッカの種類
世界におけるウォッカ市場を分類すると、国ごとに歴史、地域性のある製品、世界の市場に向けた製品、香りのついた製品の3つに大きく分けられます。
1.スタンダードウォッカ
2.プレミアムウォッカ
3.フレーバード・ウォッカ
以上の3つのウォッカで分類されます。プレミアムウォッカはロシアやアメリカが消費を圧巻するのでマーケットが大きく、他の国も参入し人気が高まっています。
ウォッカの名前や有名な銘柄
おさえておきたいウォッカの銘柄を紹介します。
ラムとは?
ラムとは、西インド諸島を中心に、サトウキビの廃糖蜜や絞り汁を原料として製造される蒸留酒になります。
ラムの歴史
起源は諸説あるが、イギリス人が17世紀に西インド諸島のバブバドス島へ移住したとき、サトウキビを見つけ製造したようです。その後、ジャマイカを中心に砂糖精製が盛んになります。その際に排出される廃糖蜜をアメリカに送り、ラムが製造されるようになります。生産されたラムはアフリカに渡り、サトウキビ栽培の労働者としてアフリカ人が西インド諸島へ奴隷に行くといったサイクルが19世紀初頭まで続くことになる。
当時、ラムはイギリス海軍の海兵が船内で飲むことがあったようです。海賊船の海賊たちもラムを船長によって振る舞われることが多かったようです。映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』で、ラムは世界各地で大ブームを起こしました。
ラムの作り方(製法)
ラムの作り方は、非常にシンプルです。ここでは簡単に説明します。原料はサトウキビの廃糖蜜や絞り汁です。
簡単に説明すると
- サトウキビの精製中に抽出される廃糖蜜を原料とする
- 廃糖蜜に含まれる糖分が発酵する
- 発酵したものを複数回蒸留する
- 熟成後、水を加えアルコール度数を調整する
- 瓶詰めする
ごく標準的な製法になりますが、商品によっては樽で熟させる工程が加わる製法もあります。
ラムの特徴
ラムは、製法によって、風味や味が限りなく無味無臭に近いライト・ラムとオーク樽で熟成させカラメルなどの着色料を添加し、風味の強さと甘みを感じる琥珀色のヘビー・ラムが有名です。カクテルにもよく使われるお酒です。
ライト・ラムはカクテルが主体のお酒で、通常アルコール度数は40%程度ですが。中には、アルコール度数75.5%のものもあります。
アルコール75.5%をエタノール濃度に表し151プルーフと表記されます。例えばロンリコ151やバカルディ151が、その商品にあたります。
日本の酒税法では、ラムという名称はなく、蒸留酒のスピリッツに分類されます。
ラムの種類
原料による種類や、製法による種類がありますが、ここでは、風味の違いで種類を示すようにします。
- ライト・ラム
- ヘビー・ラム(ダーク・ラム)
- ミディアム・ラム
以上の3つのラムが分類されますミディアム・ラムはライト・ラムとヘビー・ラムの中間に位置します。フランスの海外島にあたる島で生産される種類です。一方でヘビー・ラムはイギリスの連邦加盟国のジャマイカ、トリニダード・ドバゴなどの国でよく作られています。
ラムの名前や有名な銘柄
おさえておきたいラムの銘柄を紹介します。
銘柄 | 国 | 商品 |
バカルディ https://www.bacardijapan.jp/products/brands/bacardi/ | プエルトリコ | |
ハバナ・クラブ http://www.pernod-ricard-japan.com/brands/domestic/spirits/havanaclub/ | キューバ | |
マイヤーズ https://www.kirin.co.jp/products/spirits_liqueur/myers/ | ジャマイカ | |
ロンリコ https://products.suntory.co.jp/d/5060045581341/ | プエルトリコ | |
ロン・サカパ | グアテマラ | |
キャプテン・モルガン | プエルトリコ、ジャマイカ |
テキーラとは?
テキーラとは、メキシコのハリスコ州を中心に、竜舌蘭(アガべ)といわれる観葉植物の一種で製造される蒸留酒になります。
テキーラの歴史
15世紀頃に栄えたメソアメリカ文明からの醸造酒をスペイン人によって蒸留酒として作られたのが発祥。竜舌蘭で蒸留する総称をメルカルといい、テキーラはその種類の1つである。
1600年頃から本格的に製造されるようになる。19世紀後半にはヨーロッパやアメリカへ輸出され、1968年のメキシコオリンピックで一躍世界に広がった。
テキーラの作り方(製法)
テキーラの作り方は、メキシコで法律に基づいた基準を定められている。原料は150種類あるアガベのアガベ・テキラナ・ウェベル・バリエダ・アスルといった品種が主原料として51%以上でなくてはならない。またアガベは、特定地域で生育したものに限ります。
簡単に説明すると
- アガベを積み上げ、下から燻製のように30時間ほど蒸し焼きをする
- 1週間放置し、石臼ですりつぶす
- すりつぶした絞り汁を発酵させる
- 2回程度、蒸留する
- 瓶詰めする
テキーラの特徴
竜舌蘭は、サボテンではない。テキーラはメキシコ産だから、サボテンと勘違いすることがあります。
特徴は、やはり飲み方です。ライムを口に絞りながら含み、テキーラを飲む。最後に食塩を舐めるのが正当な飲み方とされている。食塩が喉を守るためといわれるようですが、その効能はありません。
最近ではカクテルとして飲まれることが多くテキーラの香り、味わいを楽しむ飲み方が流行っている。
テキーラの種類
テキーラは、樽で熟成させた期間で種類を分類している。上から順番に期間が長くなる。
- ブランコ(製造され瓶詰めされたもの)
- ゴールド(ブランコを熟成させたもの)
- レポサド(2ヶ月から1年未満樽熟生したもの)
- アニエホ(1年から3年樽熟生したもの)
- エクストラ・アニエホ(3年以上樽熟生したもの)
ラベルに書かれているので、商品を選ぶときの基準になります。
テキーラの名前や有名な銘柄
おさえておきたいテキーラの銘柄を紹介します。
焼酎とは?
焼酎とは、九州地方を中心に、米、麦、芋、そば、栗などで製造される蒸留酒になります。
焼酎の歴史
日本では、タイから沖縄に製法が渡ったようです。14世紀頃には沖縄で蒸留酒が造られていたようです。タイ米と黒麹菌で繁殖させた麹を蒸留して泡盛が出来上がります。これが日本最古の焼酎と言われています。
焼酎の伝来は、東南アジアから、沖縄、奄美大島、鹿児島に上陸し、宮崎南部地方、高千穂地方、日向地方に。熊本は人吉球磨地方へ北上していったようです。焼酎の歴史を詳しくご覧になりたい方はこちらのページもご覧ください。
焼酎の作り方(製法)
ここでは、芋や米、麦を原料とする単式蒸留焼酎について説明します。単式蒸留とは、1回だけ蒸留する製法です。特徴としては、1回だけの蒸留のため、原料がもつ本来の香りや味わいの成分が残り、原料本来の個性的な風味を味わえます。
芋焼酎の製法を簡単に説明すると
- 米を蒸して、麹菌をふりかけ、でんぷんを糖化させる
- 糖化した米麹と、水と酵母を加え、1次もろみを造る
- 蒸したさつまいもを、1次もろみに水と加え、さらに発酵させに2次もろみをつくる
- 1回常圧蒸留する
- 貯蔵し瓶詰めする
焼酎の特徴
焼酎の特徴としては、原料が豊富である。芋、米、麦、そば、黒糖、栗などがあり、常圧蒸留による風味や香りが原料本来の個性に映し出される、原料には産地特性があるので、鹿児島なら芋、熊本は米、宮崎は芋と麦、福岡は麦のように地域性が豊かである。
また、常圧蒸留では、ほとんどが単式蒸留の焼酎が多い。特徴としては、蒸留後フーゼル油が発生し、よりクセのある複雑な味の変化につながる。
飲み方も選択肢が多いが楽しい。ロック、水割り、最近ではソーダ割りも増加中である。また、お湯割りも人気のひとつである。鹿児島には前割りといって前の日に水と焼酎を馴染ませて黒じょかで飲む風習がある。
焼酎の種類
焼酎全体では、蒸留の方法によって3つの分類があるので少し覚えておくといいでしょう。
単式蒸留焼酎(焼酎乙類) |
1回で常圧蒸留すると個性的な風味が生まれるタイプと1回で気圧を低下させた減圧蒸留で飲みやすい味のタイプ |
芋、米、麦、そば、黒糖、栗など |
連続式蒸留焼酎(焼酎甲類) | ジン、ウォッカなどと同じ製法に近く連続で蒸留するため無味無色に近いクセのない味 | 廃糖蜜、酒粕など |
混和焼酎 | 焼酎の甲類と乙類を混ぜたクセが少ない味わい |
個性のある強い味わいの順番は、常圧蒸留→減圧蒸留→混和焼酎→連続式蒸留をイメージしてもらって選ぶといい。
焼酎の名前や有名な銘柄
おさえておきたい単式蒸留焼酎の銘柄を紹介します。
・森伊蔵(鹿児島) https://www.moriizo.com/
・黒木本店(宮崎) https://www.kurokihonten.co.jp/
・鳥飼酒造(熊本) http://torikais.com/ja/
・四ツ谷醸造(大分)http://www.shochuya.com/
混成酒の種類
世界には、混成酒がたくさん生産されています。通常リキュールといいます。バーなどでカクテルを作るときによく利用されています。カシスやカンパリ、カルーアといったものになります。また、最近流行りの缶チューハイは、スピリッツや焼酎にレモン果汁などで造られるので分類でいえば混成酒となります。
リキュールとは?
リキュールとは、醸造酒や蒸留酒を原料として果実や香草、スパイスなどを混ぜたり、浸出させたりして造りだしたものを混成酒(リキュール)と言います。
リキュールの歴史
混成酒は、古代エジプト、古代ローマ、唐(中国)の時代までさかのぼります。混成酒は、もともと薬酒として飲まれていたようです。お酒に様々な風味や薬草をつけて飲んだり、治療に使ったと考えられます。
現代ではカクテルや菓子作りにも利用されていますが、そのスタイルになったのは、16世紀後半以降に果実などを利用して造られるようになってからです。
醸造酒や蒸留酒から派生したお酒でありますし、醸造酒と蒸溜酒の枠におさまらないお酒ともいえます。自分スタイルで飲めるお酒になります。
リキュールの作り方(製法)
リキュールの作り方は、多種多様です。特徴としては、果実や香草、スパイスなど風味に関わる成分をどうやって抽出するかがポイントになります。この成分とアルコールのベースになる醸造酒か蒸留酒を混ぜる製法です。
簡単に説明すると
- ベースとなるお酒を醸造酒か蒸留酒を選択する
- 果実、香草、スパイスなどリキュールの基本となる成分を抽出
- 成分とお酒をブレンドする
- 熟成する
- 瓶詰めする
リキュールの特徴
リキュールの特徴は、ひとことでいえば糖分です。味に甘みが含まれています。原則、醸造酒や蒸留酒は糖分を添加することはしません。リキュールは混成酒ということだけあって糖分を加えることを認められています。日本、ヨーロッパ、アメリカも同様です。
糖分があるのでリキュール全体、甘く飲みやすい酒類になります。だから、カクテルによく使われています。日本で有名なリキュールといえば梅酒です。作り方は、日本酒か焼酎などに梅と各砂糖を入れて貯蔵するとできあがります。
世界でいえば、混成酒とはリキュールのことで、カクテルの原酒だと考えてもらうといいでしょう。一方で缶チューハイやサワーもリキュールとして位置づけられています。総合的に甘く飲みやすい。もちろん、薬草系のリキュールは甘というより薬味になります。
リキュールの種類
リキュールは、世界の製法からみると4つの分類になります。原料で分類するので銘柄を大まかに覚えるとお酒を選ぶときに迷いません。カクテルでは、その銘柄にソーダやジュースなどの飲料を足すイメージをもつと自分好みのリキュールの飲み方を選びやすくなります。
分類 | 銘柄 |
ハーブ(香草)系リキュール | カンパリ、ドライブン、シャルトリューズ、ペルノー、パスティス |
果実系リキュール | コアントロー(オレンジ)、クレームドカシス(黒スグリ)、クレームドフランボワーズ(木イチゴ)、梅酒(梅) |
ナッツ、種子、核系リキュール | カルーア(コーヒー)、クレームドカカオ(カカオ豆)、アマレット(アンズの核) |
その他原料リキュール | モーツァルト(チョコレート)、アドヴォカート(卵黄他)、アイリッシュ・クリーム(クリームカカオ) |
さらにリキュールの種類を詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
リキュールの名前や有名な銘柄
おさえておきたいリキュールの銘柄を紹介します。
銘柄 | 国 | 商品 |
カンパリ https://ctspiritsjapan.co.jp/ | イタリア | |
コアントロー https://www.cointreau.com/jp/ja/ | フランス | |
カルーア https://www.kahlua-net.com/product/ | メキシコ発祥 | |
モーツァルト https://www.suntory.co.jp/wnb/mozart/ | オーストリア |